世界における自然療法医学
日本科学振興財団理事
米国アラバマ州の自然医療機関ユーチパインズに所属する自然療法医師は、患者に対し徹底したライフスタイルの見直しを促す。 @穀物・野菜・果物類を中心に摂る正しい食事療法 A適切な運動法 B水の利用法 C日光の利用法 D毒物の拒否と良いもののバランス法 E新鮮な空気と呼吸法 F毎日、毎週の休息の取り方 Gストレスをためない心の安寧 など独特の健康法を確立し、多くの患者の健康を回復させてきた実績がある。
世界には多くの自然医学のクリニックがあり、また多くの自然療法があるが、そのなかでも、スイスにある1958年に開設したパラセルサスクリニックは、癌あるいは難病の治療に自然医学を取り入れている施設として世界各地から患者が訪れる。10人の治療家の構成は各5名医師と歯科医師である。歯科治療を重視し、食事療法(マクロビオティックに類似)の併用、ハーブ、重金属の解毒、ホメオパシー等を使う。
具体的には、 @食事療法:ビタミン、ミネラル不足を防止するため、精製された穀物・白砂糖をさける。体内の酸化を防ぐため、油類・マーガリンなどの飽和脂肪酸を避ける。酵素の消耗を抑えるために、添加剤、防腐剤、人工甘味料を含む加工食品を避ける。危険な化学物質を含む水道水を避ける。玄米を食べる事で、玄米に含まれるフィチン酸が重金属の解毒に役立つ。無農薬有機野菜を食べ、ハーブ類を適宜摂る。 A運動:発汗を促す有酸素運動のため日々規則的に運動を行う。 B排泄:規則的な排便を促し、頑固な便秘の場合は、腸内洗浄を行う。 C入浴:入浴に使う水も塩素や重金属を取り除き、アロマオイルなどを入れる。 D睡眠:メラトニン生成を促進する目的で睡眠時は部屋を暗くし、深夜12時までに眠る。 E日光浴:日中短時間でも太陽光を浴び、網膜にも自然光が得られるようにする。 Fサプリメント:オーガニックのビタミン・ミネラルを補給する。 G重金属解毒専用のレメディーをとる。:ヨーロッパにおいては自然医学の医師の多くが重金属解毒レメディーを使っており、重金属が原因という症状に対し、投与2ヶ月後、約7割の患者の症状が改善あるいは完治していると報告がある。 |